ボートレーサーの仕事は、ボートレース場でレースに出場すること。そんなレーサーの仕事現場に密着してみました。
前日の準備と本番レースの雰囲気を味わってください!
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レース場入り
シリーズ(ボートレースでは大会のことをシリーズという)の前日、決められた時間内に全員がレース場に集合する。自宅からレース場までは規定の制服の着用が義務づけられており、社会人としての自覚をもった行動が求められている。レース場到着後は、所定の検査と準備を行なう。
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前検受付・健康診断・私物検査
決められた時間内にレース場に到着すると『選手登録手帳』を示して受け付けを行なう。また、レースに参加できる体調であるかを医師が判断する健康診断も行なう。高熱など体調不良と判断された場合、参戦できないことがある。
続いて、私物検査。レース場や宿舎に持ち込んではいけないものがないか、持ち物検査が個別に行なわれる。
特に、不正防止の観点から携帯電話やスマートフォン、これに類する通信機能を有した機器は一切レース場や宿舎に持ち込むことはできない。この時点で、競走会管理部門に預けることになる。 -
ミーティング・
モーター&ボート抽選所定の時間になると参加レーサー全員が集合してミーティングが開かれ諸注意等を受ける。その後、レース場が所有し保管しているモーターとボートの抽選が行なわれる。レーサーは抽選によって引き当てたモーターとボートをシリーズ期間中使用することとなる。
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装着・試運転・
前検タイム測定ボートにモーターを装着し試運転して感触を確かめる。その後、『前検タイム』という直線150メートルの走行タイム計測を行なう。この『前検タイム』測定は、シリーズに出場できるかどうかの合否判定の基本となる。また、前後して「スタート練習」を行なって感触を確かめ、スタート事故に備える。
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点検・整備・調整
レースへの備え方は千差万別ながら、それぞれ自前の方法を持ちあわせていることが多い。村田修次選手は「プロペラゲージは1セット20枚で、それがタイプ別に6セットくらいあります。つまりゲージの総数は120枚以上。レース場や季節、予想気温などを考慮して用意していきます。あらゆることを想定しておくようにしています。事前の準備がすべて、といってもいいくらい周到にやっておきます。例えば、初日の出走が1Rの場合、当日朝の時間がほとんどありません。ですので、前検の段階でいきなりレースに臨める最低の段階にはもっていくようにしています」と語る。自ら編み出す方法に加え経験値を駆使して、あらゆる可能性に対処するのはプロフェッショナルならではである。
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前検業務終了・
選手宿舎移動整備・調整が終わると、一斉に前検日業務終了となる。最近は近隣の宿舎まで徒歩で移動するケースが多いが、レース場によってはバスなどの移動手段を用いる。
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夕食
宿舎では決められた時間に一斉に夕食を摂る。宿舎ごとに栄養バランスと季節感を考えた料理がつくられており、楽しみのひとつに違いないが、厳しい減量と向き合っているレーサーは、自己管理しながら食事している。
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自由時間
心身をリフレッシュさせることは非常に重要。いいレースをするためにも、また事故を起こさないためにも気持ちの切り替えは欠かせない。筋トレ・減量・風呂・仮眠・読書・テレビ・コミュニケーション等に時間を充てる。なお宿舎では通信機器の使用や飲酒・賭け事などは厳格に禁止されている。
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就寝
しっかりと睡眠をとり、コンディションを整えるのもレーサーの大切な仕事。規則正しいリズムの中で体調を整え次の日に臨むのがプロレーサーである。
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起床・朝食・
競技部(ピット)入りレース場によって異なるが、設定されている朝食時間に合わせ起床、朝食を摂る。健康面や体重管理面を考えそれぞれが自己管理している。
その後、規定の方法でレース場に移動。競技部(ピット)に入りレースの準備を開始する。 -
整備・調整・
朝の試運転・特訓ひとくちに調整・整備といっても、さまざまな要素の掛け算である。モーターの調整箇所だけでも複数あり、それぞれに方法は多彩。プロペラの調整箇所も無限に存在している。調整や整備は、その掛け算。天文学的な選択肢の中からレーサー自身が選択しなければならない。レーサーがしみじみ『調整は難しい…』と言う理由のひとつである。
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レース本番(1走目)
6人が個性や闘志をぶつけ合い全身全霊を傾けるのがボートレース。だからこそ迫力と醍醐味があり惹きつけられる。そして勝つ者がいれば、敗れる者もいる。勝者も敗者もレースが終われば次に備える…。それこそがプロフェッショナルだ。
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整備・調整
モーターの感触や傾向を分析把握し、どういう方向で機力向上を目指したらいいか仮説を立て実行。さらに実戦で確認し修正を施す…。レーサーであると同時にメカニックとしての側面も持ちあわせている。
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レース本番(2走目)
レーサーは1日に最大2レース出場する。第1走目でつかんだ感覚や反省をもとに、2走目も勝利を目指して整備・調整・試運転。天候の変化などにも柔軟に対応していく能力も求められる。
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選手宿舎移動
レースが終わると当日の業務は終了となる。最近は近隣の宿舎まで徒歩で移動するケースが多いが、レース場によってはバスなどの移動手段を用いる。また、全員が一斉に移動するレース場もあれば、レースが早い段階で終了したレーサーに限り、先行帰宿できるレース場もある。
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夕食
宿舎では決められた時間に一斉に夕食を摂る。宿舎ごとに栄養バランスと季節感を考えた料理がつくられており、楽しみのひとつに違いないが、厳しい減量と向き合っているレーサーは、自己管理しながら食事している。
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自由時間
心身をリフレッシュさせることは非常に重要。いいレースをするためにも、また事故を起こさないためにも気持ちの切り替えは欠かせない。筋トレ・減量・風呂・仮眠・読書・テレビ・コミュニケーション等に時間を充てる。なお宿舎では通信機器の使用や飲酒・賭け事などは厳格に禁止されている。
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就寝
しっかりと睡眠をとり、コンディションを整えるのもレーサーの大切な仕事。規則正しいリズムの中で体調を整え次の日に臨むのがプロレーサーである。
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起床・朝食・
競技部(ピット)入りレース場によって異なるが、設定されている朝食時間に合わせ起床、朝食を摂る。健康面や体重管理面を考えそれぞれが自己管理している。
その後、規定の方法でレース場に移動。競技部(ピット)に入りレースの準備を開始する。 -
整備・調整・
朝の試運転・特訓前検日から積み上げてきた調整・整備の集大成が最終日。さまざまな試行錯誤から得た答えを集約する。
これまでにない方法論に至ることもあり、シリーズ中にプロペラゲージを作るレーサーもいる。ひとつひとつの仮説と結果・検証が次のシリーズへの財産となる。
スタートも同様で、自分の感覚と合っていないレーサーは、感覚の修正や再確認を行なう。 -
レース本番(1走目)
6人が個性や闘志をぶつけ合い全身全霊を傾けるのがボートレース。だからこそ迫力と醍醐味があり惹きつけられる。そして勝つ者がいれば、敗れる者もいる。勝者も敗者もレースが終われば次に備える…。それこそがプロフェッショナルだ。
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最終日の出走後、
管理解除シリーズ最後の出走が終了すると、レーサーは『管理解除』となるのが基本。通常、最終日の第6レース確定をもって、レース終了レーサーから『管理解除」となる。
『管理解除』されたレーサーは、『選手登録手帳』『賞金明細』などとともに、前検日に預けた携帯電話等の私物を受け取って、レース場を後にする。
また、レーサーはレース用品を自宅あるいは次に参戦するレース場に宅配する荷造りを行なう。(宅配業者は予め決められており、規則に則って発送・受取りを行なう)
なお、同県・同地区・同期などのレーサー同士でまとまって帰宅するケースも多く、その場合はレース終了レーサーであってもレース場で待機し当該グループが揃ってからレース場をあとにしている。 -
優勝戦
優勝戦に進出すると、最終日前日から取材が多くなる。最も多いケースで以下の通りとなる。
①最終日前日優勝戦進出決定後…新聞記者等の取材あるいは会見・テレビインタビュー
②最終日当日…レース場内での公開優勝戦出場選手インタビュー・ピット内でもテレビインタビューほか
優勝戦でみごと1着を獲り優勝すると、多くの場合レース場内で表彰式が行われる。また、新聞記者やテレビ関係者から優勝した感想について取材を受けることとなる。 -
帰宅
レース場を離れてから自宅に帰るまで、レーサーは規定の制服で移動する。社会人としての自覚と節度をもった行動を自らに課し続けてこそ、プロフェッショナルといえる。